【令和7年12月定例会議】反対討論 ② 選挙ポスター

令和7年12月16日、以下の件について、本会議で反対討論を行いました。

会派無所属、所属政党れいわ新選組の佐野ひろみは、
議案第410号(西宮市議会議員及び西宮市長の選挙における選挙運動用ポスターの作成の公営に関する条例及び西宮市議会議員及び西宮市長の選挙における選挙運動用ビラの作成の公営に関する条例の一部を改正する条例制定の件)に対し、反対の立場から討論します。

本議案は、公職選挙法施行令に伴い、選挙ポスターやビラの作成費用の公費負担の上限額を引き上げるものです。 具体的には、選挙ビラの単価上限を約8円40銭に引き上げ、ポスター作成費の上限についても、前回の市議選と同じ掲示場数であれば、2万円以上増額され、約61万円となります。

本来、この制度は、資金力の差に関わらず立候補の機会を保障するという大切な目的を持っています。しかし、本会議場で他議員の質疑でも指摘があったように、近年、兵庫県内をはじめ各地で、ポスター代金の「水増し請求」や「実態とかけ離れた高額請求」が大きな問題となっています。これは、表では「市民のための政治」と言いながら、裏では、ポスター利権を温存し不正を行う、という意図的で悪質な行為です。

しかし、現在の仕組みでは、選挙管理委員会は、書類上の不備がない限り、実勢価格と乖離していても支払わざるを得ないという司法判断もあり、実質的なチェックが機能しにくいのが現状です。こういった状況が、不正な請求を生む余地を与えてしまっています。この制度の欠陥にさらに税金を流し込む行為は、市民から見れば理解不能。

市民の皆様に対し、誠実な税金の使い道を示すためにも、本議案には反対いたします。