2025年12月17日
令和7年12月16日、以下の件について、本会議で反対討論を行いました。
会派無所属、所属政党れいわ新選組の佐野ひろみは、
議案第450号「西宮市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当支給条例の一部を改正する条例制定の件」について、反対の立場から討論を行います。
本議案は、議員の期末手当を引き上げるものです。具体的には、議長は年間4万1350円、副議長は3万7400円、議員は3万4350円の増額となり、総額では約140万円の公費負担増となります。
現在の制度では、議員報酬や期末手当の引き上げに対し、議員自身がその賛否を決めることができます。もちろん、これは法的な手続きに則ったものではありますが、民間企業において、役員が株主や第三者の関与なく、自らのお手盛りで報酬を決定することなど決して許されません。こうした議会の「自分たちの報酬を自分たちで決める」という構造そのものが、市民感覚から大きくかけ離れています。
これに対し、「特別職報酬審議会の答申に基づいている」というのがよくある反論です。しかし、その委員の任命権者は首長であり、答申に法的拘束力はありません。そのうえ、最終決定権は議会にあり、その利益を享受するのが議員本人である以上、市民から「審議会は形式的なものであり、出来レース」と受け止められたとしても反論できません。
本来求められるのは、議員報酬の決定プロセスを議会から切り離し、客観性と透明性を担保する制度設計です。そうした措置を欠いたまま、「改正が必要だ」と結論付けることは、市民の政治不信をさらに深めるものに他なりません。
以上の理由から、本議案には反対いたします。