2025年12月17日
令和7年12月17日、下記の件について、賛成討論を行いました。
※請願:市民からの要望書で、提出に議員の紹介が必要とされています。
所属会派、れいわ新選組の佐野ひろみは、
請願第17号「日本政府に対して、パレスチナの国家承認を求める意見書の提出を求める請願」に対し、賛成の立場から討論いたします。
賛成する1つ目の理由は、現在ガザ地区で進行している事態が、「人類史上最も記録されながら進行するジェノサイド」であり、これに対する外交的介入が必要だからです。 ガザ保健省の11月の発表によれば、パレスチナ側の死者数は7万人を超え、10月の停戦合意後も違反が繰り返され、多数の犠牲者が出ています。イスラエル軍は12月13日にはハマス幹部の殺害を発表するなど、攻撃の手を緩めていません。 石破前首相は国家承認について「承認するか否かではなく、いつ承認するかの問題」と述べましたが、事態は一刻を争います。日本がこのジェノサイドに加担したという「十字架」を次世代に背負わせないために、今こそ、虐殺を止めさせるための行動に出るべきです。
2つ目の理由は、この紛争がロシア・ウクライナのような国家間戦争とは根本的に異なる「非対称戦」だからです。 核兵器を持つ軍事国家イスラエルに対し、パレスチナは圧倒的な力の差の中で一方的な破壊を受けています。破壊行為に晒されているパレスチナに対し、対等な国際的な法的地位、すなわち「国家承認」を与えることは、不均衡を是正し、国際法に基づく解決のテーブルに着かせるための極めて重要な外交的手段です。
3つ目の理由は、本市が掲げる「平和非核都市宣言」です。宣言文には、「世界中に核兵器の廃絶を強く訴えるとともに、平和を愛する社会をはぐくみ、築くことを誓い、平和非核都市をここに宣言します」とあります。 この西宮市民の平和へ願いがつまった宣言を、「絵に描いた餅」で終わらせてはなりません。
4つ目の理由は、政治家の使命は「戦争をさせない、人間を飢えさせない」ことに尽きるからです。平和とは戦争と戦争の間。その平和を一日でも長く作り出すためには、現在のパレスチナ、ガザの惨状を単に「注視する」だけの姿勢を改め、「パレスチナを国家として承認せよ」という意思を示し、平和への責任を果たす必要があります。
以上、4つの理由をもって、本請願に対する賛成討論といたします。