【西宮浜ゴミ焼却施設】次の世代に「ごみを燃やし続ける仕組み」を残さないために(反対討論)

2026/5/19 西宮市議会臨時会

新たなゴミ焼却施設を西宮浜で建設するための議案の採決がありました。

賛成40:反対1(佐野)で可決されました。

焼却施設に関する専門知識は持ち合わせてはいませんが、「何でもかんでも燃やす」という日本のゴミ処理のあり方には、以前から疑問を抱いていました。

今回の表決(賛成か反対かの表明です)にあたり、過去に焼却炉について学んだ際の関連書籍を読み返し、改めて知識を整理しました。また、海外の友人から得た知見も、今回の判断を後押ししてくれました。

以下、私、佐野ひろみの反対討論を掲載いたします。

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議案第524号、工事請負契約締結の件について、反対の立場から討論を行います。

本議案は、約472億円という巨額の予算を投じ、西部総合処理センターの焼却施設建設工事契約を締結するものです。しかし、新たな焼却施設を建設し、この先もごみを燃やし続けることについて、大きな疑問があります。

現在の日本は、世界的に見ても異常な「ごみを燃やす社会」です。一般廃棄物の約80%を焼却処理しており、世界にあるごみ焼却炉の半分以上がこの国に集中しています。このような状況から抜け出せない理由として、よく「日本は国土が狭く、最終処分場にする場所が少ないから仕方がない」と説明されます。しかし、それは本当でしょうか。日本は世界で61番目の面積を持つ国です。さらに、日本の約4分の1の国土面積しかない韓国では、一般廃棄物の焼却率は約25%と、日本の3分の1以下に抑えられています。韓国では「ゼロ・ウェイスト」への挑戦を進め、ごみそのものを減らす取り組みや、生ごみの分別・リサイクルなどの政策を成功させています。

そもそも、私たちが「燃やせるごみ」として出しているものの多くは生ごみであり、その重量の約8割は「水分」です。これほど大量の水分を含んだごみを、莫大な税金とエネルギーを投じてひたすら燃やし続けることは極めて非効率です。

本市は、国から「エネルギー回収型廃棄物処理施設」としての交付金を受けるため、エネルギー回収率を「22.0%以上」とする要求水準を定めています。しかし、裏を返せば、燃焼時に発生する熱エネルギーの約8割近くは有効に回収されず、大気中に捨てられるということです。一方で、熱利用が進むヨーロッパの先進地では、地域の暖房網などと結びつけることで70%〜80%以上の高いエネルギー回収率を達成しています。

これら先進事例と比較すれば、国が示す22%という基準はあまりにも低く、世界の水準からは大きく立ち遅れており、循環型社会への貢献は小さく見えます。よって、ごみを大量に燃やし続ける仕組みをこの先何十年も温存すべきではないと考えます。。本市が今なすべきは、巨額の予算を投じて新たな焼却施設を建設するのではなく、ごみそのものを減らすよう、産業側により厳しい法規制を求める、コンポストの導入を進めるなど、焼却への依存から脱却することを目指し、「循環型社会」へと、大きく舵を切ることです。

以上の理由から、本議案には反対いたします。
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写真は議場の入口です。意外と雑然としています😊